文はやりたし、書く手は……(推しへのお手紙についての質問)

お題「推しへのお手紙についての質問」

inthebox.hatenablog.jp

こんなお題を見かけたので、文章を書く練習のつもりで、普段とちょっと毛色の違うブログを書くことにしました。(普段はもっとじっとりした文章を書いています。)

私が日常的に(日常的に?)手紙を送る相手は複数人。男性アイドルグループのメンバー2人と、同じ事務所の研修生2人です。一般的なメン地下よりもレギュレーションはだいぶ厳しめのところ。前者については、最近物品の差し入れが全面NGになったので、送れるものは手紙だけです。

ところで、お手紙書く界隈はお手紙のことお手紙って言うけど、界隈外ではファンレターって言うよなあと最近気づきました。

 

 

◎初めての手紙を書くきっかけは何でしたか?

初めて書いたのは、二度目の現場の後でした。ツアー初日の数日後に、その感想をどうしてもまとまった分量で本人に伝えたかったのが動機です。終演後に接触の機会もあったから、そこで多少伝えてはいたんですけど。後の質問でも回答したように、下書きをデータで残しているので、内容は今でも読み返すことができます。

 

◎手紙を書くのはどんなときですか?

現場(ライブ・チェキ会・たまに舞台)がある時に書いています。手紙を書く行為が形式的になったり義務っぽくなったりしてはいかんなあと思っているので、出席確認的に毎回書くようなことはしません。書きたいとき・書けるときだけ。時間が取れずに書けないことがあっても病まないように、と心がけています。

 

◎推し以外の人に書くことはありますか?それはどんな時ですか?

今のところありません。推し以外の誰かに書くようなことがあれば、その時点でたぶんその人を推してる自覚ができてるんじゃないかな。リプはごくたまに送ります。

 

◎今まで何通書きましたか?また1年でどのくらい書きますか?

下書きデータを数えたら、5人(※)合算で3年間で70通ちょっとでした。下書きなしでその場で書いちゃうこともしばしばあるので、トータル90通前後でしょうか。ということは、年間20~30通くらいかな。
※先述の4人に加えて、年に一度の聖誕祭でしか手紙を出さない相手がもう一人いるので計5人。*1

 

◎どういう方法で出しますか?

基本的には現場の際にお手紙ボックスへ投函。うっかり投函しそびれたとか、最近のように全然現場がないとかの場合にまれに郵送しています。

 

◎下書きは作成しますか?する場合どのように作成しますか?

OneNoteで作成しています。いちページ/通というかんじ。レポも遠征前の持ち物確認シートも、推しごと関連のテキストは全てOneNoteです。

 

◎便箋何枚くらい書きますか?また便箋はどのようなものですか?

A5の便箋で3枚前後。基本的には、いつも同じ便箋(罫線だけが入った無地のもの)と同じシリーズの封筒を使っています。封緘シールもいつも同じものを。
最近はポストカードに書くことも増えました。ポストカードはいいぞ。適度な分量をさらっと書けるし、これはあの人用……なんて絵柄を選ぶのも楽しいし。整列中に立ちながら書くのもしやすいし。入場してから開演までの時間で(もちろん立ちながら)続けざまに3人分書いたときには、連番相手に「器用だねえ」と笑われました。

 

◎便箋や封筒、筆記具などへのこだわりはありますか?

便箋・封筒・封緘シールは前述のように、シンプルなものを定番で使っています。筆記具もいつも同じもの(ブルーブラックのボールペン)を一本、お手紙専用にしています。

 

◎誤字はどうしてますか?

絶対に許しません。たとえ最後の一行でも、書き直します。これは性分ですね。あとは筆跡的にも文体的にも、モジャモジャ(誤字を潰すあの毛虫)が混じるのが似合わないんです。

 

◎どんなときに文章を考えますか?

まとまった時間が取れない時や、ふっとセンテンスが思い浮かんだときは、場所を選ばずぱぱっと書き留めて、後からじっくり推敲します。腰を据えてイチから書くときは、カフェとか深夜の自宅が多いです。

 

◎文章はどうやって組み立てますか?

ちょっとずつ書いては推敲、書いては推敲の繰り返しです。読みやすい文章を書くことが得意ではないと自覚しているので、推敲にはきちんと時間をかけるようにしています。
以前、実用文のライティング講座を受講した際に「冗長表現が多い」と指摘されたのですが、まあ、さもありなん、ですね。(実用文とブログやお手紙は別物ではあるけど)

 

◎文章の作成において大事にしていることやこだわりは何ですか?

形式面では、何よりも読みやすさ。パラグラフの分け方には特に注意しています。長くなるときは見出しをつけたり、アンダーラインを引いたりもします。

内容面では、「思っていないことは書かない」を心がけています。たとえば聞き慣れた決まり文句を安易に使うと、結果的に自分で思っているのとは違うことを書いてしまうことがあります。これは良くない。先述した「読みやすさ」とは矛盾するようでもありますが、安易な表現に逃げたがために思っていないことを表明することになるくらいなら、稚拙でも思うことだけを書いて送りたいと思っています。
あとは、(お手紙に限らず普段のツイートとかでもそうなんだけど)ちょっとでも不安があったら辞書を引くようにしています。国語辞典や英和辞典、英英辞典もですが、類語辞典もけっこうな頻度で使います。

 

◎手紙の内容はどんな雰囲気ですか?

落ち着いた雰囲気、だと思います。概ねブログやツイートと同じ雰囲気で、文体はもう少し平易にしています。
私自身は、文体よりももっとおちゃらけたひょうきんな性格をしているので、そこのギャップは悩みどころではあります。(実物>>ツイート>>>ブログ=手紙、くらいのひょうきんグラデーションですたぶん)

 

◎書かないようにしていることはありますか?

二つ前の回答と重複しますが、思っていないことは書かない、これに尽きます。 

 

◎ダメ出しなど、何か指摘することはありますか?

一切ありません。

 

◎便箋一枚目の最初に「○○さんへ」「Dear ○○」など書きますか?

いつも決まって「○○さま」です。

 

◎手紙では推しを何と呼んでいますか?

「○○さん」「○○くん」「○○」
相手によってまちまちです。ただこれについては、俳優沼や声優沼と違ってちょっと癖のある活動名の人ばかりを推しているがゆえの特殊事情がありまして、名字がなかったり、名前がそのまま愛称みたいになってたり(さかなクンみたいな)するんですよね。
基本的には、名字(っぽい部分)やフルネーム(名字のない人の場合)に「さん」付け。一見呼び捨てっぽく見える「○○」は「さかなクン」パターンです。*2

 

◎手紙本文の最初で名乗りますか?

初回は名乗りましたが、二回目以降は省略しています。封筒に書いてあるから発信者が分からないということはないし、末尾にも署名しているので封筒と迷子になってもまあ大丈夫かなと。

 

◎手紙本文は敬語ですか?

常に敬語です。

 

◎封筒の宛名で相手の名前や宛先以外に書いていることはありますか?

日付やイベント名(ツアータイトルと開催地とか)を書いています。あとは、便箋がシンプルな分、封筒に飾りのシールを貼ることも時々あります。季節感やライブのコンセプトに合わせた装飾ができるように、いろんなテイストのものをストックしていますが、消費のペースが購入のペースに全然追いつきません。

 

◎自分の住所は書きますか?

郵送の初回だけ書いています。(郵送時はいつも二重封筒にしているので、推しの手元に渡る内側の封筒にまで書く必要はないかな、と二回目以降は外側にだけ書いています)

 

◎自分に関することを書くことはありますか?

ちょこちょこあります。「これが自分にとっては初めての遠征です」とか「国内線の飛行機乗るの初めてでちょっと緊張してます」とか。「親しいオタクと前乗りして、ホテルで前夜祭しながらこれを書いています」とか。あなたのパフォーマンスがこんなに一人の人間を活動的にしたよ、と伝えたいので。
他にも、あなたたちの曲をこんな時にこんなシチュエーションで聴いていますよ、みたいな個人的エピソードも時々書いています。
個人的なことを記すときには、なんとなく「ちょっと面白いエッセイ」と思ってもらえたらいいなーくらいの気持ちでいます。いやそれもだいぶおこがましいけども。

 

◎本文最後に自分の名前以外に書いていることはありますか?

日付くらいですね。

 

◎書き出しや締めに使うお決まりの言葉や文章はありますか?

そんなに格式張ったものではありませんが、ごくカジュアルな時候のあいさつを入れることが多いです。締めはだいたい「ご自愛ください。」ですね。

 

◎取りかかりから完成までどれくらいかかりますか?

短ければ一日。長いと一週間くらいかかります。

 

◎完成するのは出す日のどれくらい前ですか?

前日深夜~投函直前。

 

◎手紙を書きながら予定していたより文章が増えることはありますか?

あまりありません。清書しながら、接続詞をちょっと変えたり、文の順序を入れ替えたりすることはありますが、分量に影響するほどではないですね。

 

◎清書して便箋などのスペースが思いのほか余ったときはどうしてますか?

気にしないことにしてます。もっとも、慣れてくると下書きの段階で「便箋換算どのくらい」というのが読めるようになってくるので、思いのほか余るってことはそうそうないです。

 

◎下書きや手紙の文章は残しておきますか?またそれを読み返すことはありますか?

下書きは必ず残しています。下書きなしでぱぱーっと書いたようなとき(時間がないとか、一部と二部の間に一部の感想を書いたとか)は、代わりに書き上げた状態の便箋を写真に撮っています。なにぶん記録魔なもので。たまに「前回はどんなふうに何を書いたっけ」と確認するのに読み返します。

 

◎手紙の中に好きという単語はどれくらい出てきますか?

この質問を見るまであまり考えたことがなかったけど、大して出てこないですねえ。
推しに対する心情として、「好き」であることは当たり前というか大前提というかなので。その「好き」を別の語彙でもっと詳細に述べるのが、手紙という場かなあと思います。

 

◎手紙を書く上での悩みはありますか?

手紙を読む行為って推しにとっては時間外労働だな、ということです……。
公式サイドから認められている手段ではあるけど、「読まれないのが当たり前」というのを肝に銘じています。実際読んでくれているのも知ってるし、すごく嬉しいしありがたいんだけど、「読んでくれるのが当たり前」と思っちゃいかんなあと。

 

◎手紙を書き続けて変わったことはありますか?

現場歴と手紙歴がほぼイコールなので、特に感じたことがありません。

 

◎手紙を通して一番伝えたいことは何ですか?

「あなたのパフォーマンスが好きです」「あなたの息災を祈っています」のふたつです。

 

◎手紙について推しから何か反応を貰ったことはありますか?

あります。相手によって、反応の内容やシチュエーションはさまざまですが。

 

◎手紙に関する事件があったら教えてください。

つい先日、しばらく現場が全然ないから郵送しようって出した手紙(二重封筒ではあるけど外の封筒に推しの名前もちゃんと書いてある)が、切手不足で戻ってきたこと。そしてそれが家族の目に触れてしまったこと。
母から「あなたがアイドル宛に出した手紙、料金不足でうちに戻ってきてるけど」と電話がかかってきて、血の気が引きました。普段こういううっかりミスをしない分(自分で言うのもあれだけど)、すごく落ち込んだし、なんなら病みましたね。私は封書ひとつまともに送れない女……。

 

◎あなたにとってお手紙とは何ですか?

これは実際にあった親しいオタクとの会話ですが「手紙ってみんな何書いてるの?」と聞かれたときに、ふっと口をついて出た答えは「祈りの言葉」でした。

 

◎推しへの手紙について語りたいことがあればご自由にどうぞ。

推しへ。手紙を書く機会をくれてありがとう。読んでくれてありがとう。大好きです。対面で感想を伝えられる日がまた来ると信じています。日々どうかご自愛くださいね。

これは三つ子の魂百までという蛇足です。

 

 

*1:同沼の方、お察しください(その1)

*2:同沼の方、お察しください(その2)