推しの「バイバイ」がかわいい話

現場がない日が続く中、推しから非通知で電話がかかってくる「トークコール会」というイベントが開催された。非通知の電話にどきどきするなんて、就活ぶりだわ。
そこで初めて、気づいたことがある。

 

あのねえ!この人の言う「バイバイ」めちゃくちゃかわいいの!!
推しと「バイバイ」って言いあったこと、ある? 私はなかった。
接触での別れ際ってたいてい「ありがとうございましたー」とか「じゃあ、また」とか言って立ち去るのが、私にとってはいつものやりとりだった。そんなフランクにさよならしたことなんて、たぶん一度もない。

このトークコール会も、はじめのうちこそ「失礼しまーす」なんて言って切ってたんだけど、あんまりかわいらしく「ばいばーい」って言われて、釣られて同じように「ばいばい」って返すようになった。電話なのに、表情や仕草まで見えるようだった。

この時期、緑推しはこぞって「推しの『ばいばい』がかわいい」って言ってたね。そりゃ言いたくもなるさ。だってかわいいもの。

  

 

二月下旬からライブやチェキ会が途絶えて、三か月以上が過ぎた。まだ寒かった春がもうすっかり初夏を過ぎて、梅雨になってしまった。
今はもうこんな生活にもいくぶん慣れた気がしているけど、このやりとりを思い出すたび、胸が締め付けられる。
くれぐれも元気でなんて言い合って、それから、バイバイって電話を切る。そんなやりとりを何度も重ねた。それが、今年の春の私の現場だ。

 

 

 

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